【社会】耐久性高いポリマー素材導入 50・100バーツを新発行 タイ中銀
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タイ中央銀行(BOT)は、ポリマー素材を使用した新たな50バーツ、100バーツ紙幣を11月21日に発行した。ポリマー紙幣は水分を吸収せず汚れにも強いことから、従来の紙製紙幣に比べて約4倍長く使用できるとされる。BOTは順次、流通量を増やしていく方針だ。
ポリマー紙幣はすでに英国、オーストラリア、カナダ、シンガポールなど多数の国で導入されており、耐久性・偽造防止性能の高さから国際的な標準となりつつある。タイでも劣化した紙幣の回収コストや、気候条件による破損の多さが課題とされている。
BOTは環境面にも配慮すると説明しており、紙幣交換の頻度が減ることで廃棄物削減につながるとしている。キャッシュレス決済が広がる中でも現金需要は依然高く、耐久性向上は流通の安定性確保に寄与するという。とくに地方部では現金依存度が高いため、長寿命の紙幣導入が利便性向上につながるとの見方が強い。
BOTは「新紙幣は視覚障害者向けの識別マークなども改善している」と説明している。
