期間限定バンコク週報無料購読キャンペーン実施中

【経済】タイ商工会議所、下院解散で景気の停滞を懸念 政府に景気刺激策の継続を提言

タイ商工会議所のポット会頭は、「今回の首相による解散判断について政治上の必要性を理解している」と述べた。国内外の経済情勢が大きく変動するなか、地政学的対立、国境地域での衝突、世界経済のリスク要因などが国家の安定と統治に影響しているとし、今回の決定は民主主義と憲法の枠組みに沿ったものであると一定の理解を示した。

その上で、法律で定められた期間の枠内で選挙の実施を急ぎ、できるだけ早期に「全権を持つ新政権」を発足させるよう求めた。重要法案や国際貿易交渉の枠組みが審議・議会通過を待っているほか、推進すべき課題が多いためだ。具体例として、米国との関税交渉、相手国との自由貿易協定(FTA)交渉を挙げ、いずれも国の競争力にとって重要であるとした。

ポット会頭はまた、暫定政権においても閣議がすでに承認した政策・措置については、法律上の権限に基づき実施できるとの考えを示す。景気刺激策に加え、南部で問題に直面している住民・事業者への支援や救済、国境地域の情勢対応などは、暫定政権の規定上の制約に留意しつつも、途切れさせず継続して進めることが可能であり、また継続すべきだとした。

タイ商工会議所は、暫定政権、官僚、民間が協力して、新政権が誕生するまでの間も国の経済を支え続けることに期待。ポット会頭は「タイ商工会議所は今回の下院解散によって、国の経済運営が停止してしまうことを望まない。すべての関係者が信頼の雰囲気づくりに協力し、タイが安定的に前進できるようにしてほしい。そして、国内外の経済的信認を回復するためにも、できるだけ早期に新政権が発足することを望む」と訴えた。

この記事がお役に立ちましたら
フォローをお願いします

シェアしていただければ幸いです
目次