【不動産】タイ市場はコンドミニアムの在庫が重荷に ローン審査厳格化 移転手数料0.01%へ
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- 不動産情報センターは供給の積み上がりを背景に、首都圏の新築コンド価格指数が2025年7〜9月に158.3、前期比0.5%下落と公表
- 販売鈍化で在庫処分の値引き競争が強まり、特典比率は最大44.3%に達し、譲渡手数料の無料化など販促策を各社が相次ぎ打ち出した
- 家計債務はGDP比約89%の高水準で、所得基準未達や既存債務が重く300万バーツ未満の住宅ローン否決率は約4割
- 住宅価格700万バーツ以下の抵当登録料を0.01%へ軽減。期限は2026年6月末まで
- 不動産情報センターの予測では2025年10〜12月の移転は前期比13.1%増
世界の主要都市では住宅価格が所得や家賃を上回り、バブルへの警戒感が強まっている。一方、タイの不動産は価格が急騰しているわけではないが、取引が戻らないまま在庫が積み上がる状況となっている。
タイ不動産市場の重荷となっているのがコンドミニアム(分譲マンション)の在庫だ。政府住宅銀行系の不動産情報センター(REIC)によれば、バンコク首都圏の新築コンド価格指数は2025年7〜9月に158.3となり、前期比で0.5%低下。販売鈍化を受け、事業者は在庫処分を急ぎ、値引きや無償サービスなど販促は最大44.3%に達し、譲渡手数料の無料化も増えた。
ただ、GDP比で約89%と高水準にある家計債務により融資審査の厳格化は今も継続しており、これが不動産市場回復の最大の障害とされている。所得が基準に届かないことや既存債務の重さから、住宅ローンの否決率は300万バーツ未満の物件で約4割に上る。さらに、これまで底堅いとされていた700万バーツ超の物件も減速の兆しが出てきた。
てこ入れ策としてタイ政府は、住宅価格が700万バーツ以下の物件で、名義変更手数料2%から0.01%へと引き下げた。期限は2026年6月末まで。この政策を背景に、REICは2025年10〜12月の全国の所有権移転を前期比13.1%増と予測するが、それでも2025年通年の移転は7.3%減の見通しであり、先行き不透明感を払しょくするには至っていない。
