地元有力者の犯罪関与 タイ内務省が特定に尽力
チャーダー副内相によれば、内務省地方行政局が現在、犯罪に関与している有力者の特定に努力している。
地元の有力者らが手を染めている犯罪としては、高利貸しなどの略奪的貸し付け、談合、公共輸送サービス関連の収賄、密輸、違法な職業紹介、賭博、売春、密入国の手助け、観光絡みの詐欺、国有地の不法占拠、麻薬の密輸などが挙げられるという。タイでは行政区長などの有力者が犯罪組織を率いてマフィアのボスのような存在となっているケースが以前から知られている。先日は中部ナコンパトム県で行政区長が自宅に数十人に及ぶ警官を招いて食事会を催していた際に区長との口論が原因で警官2人が撃たれて死傷する事件が発生。この区長が長年にわたって違法行為を繰り返して巨額の富を築いてきた可能性が明らかになっており、地方の有力者の犯罪関与が再び注目され、関係当局も改めて取り締まりに動き出している。