停職処分の警察庁副長官 セーター首相を汚職制圧委に提訴 「長官就任可能性潰された」
警察当局がオンライン賭博に関連したマネーロンダリング(不正資金洗浄)の罪に問おうとしているスラチェート警察庁副長官だが、4月22日、セター首相が同副長官の停職処分を許可したのは同副長官の次期長官就任の可能性を潰そうとした不正行為であるとの訴えを国家汚職制圧委員会(NACC)に行った。
同副長官によれば、同副長官はオンライン賭博関連のマネーロンダリング容疑で捜査対象となって間もなく、捜査を理由に首相府の閑職に異動になり、その後警察庁への復帰が許されたものの、4月18日に停職処分になった。
その翌日に警察は同副長官をNACCに訴える手続きをとったが、停職処分になっていなければ、有罪確定までは無罪という推定無罪の原則に則って、今年9月末で定年退官となるトーサク警察庁長官の後任選びから同副長官が除外されることはなかった。同副長官は副長官の中では年功序列が最も上で次期長官に選ばれる可能性が最も高いはずという。従って首相が同副長官の停職処分を承認したことは同副長官の長官への昇進を妨害した不正行為に該当するという。
一方、セーター首相は警察庁の申請に基づいて停職処分を承認したまでと説明している。