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タイ検察 タクシン元首相を不敬容疑などで起訴へ 新型コロナ感染を理由に出頭を延期

タイ検察当局は5月29日、仮釈放中のタクシン元首相を不敬容疑などで起訴する方針を明らかにした。

元首相は昨年8月末にタイに帰国するまで15年にわたり事実上の亡命生活を続けていたが、2015年に韓国のソウルを訪れた際、朝鮮日報とのインタビューの中で、前年14年5月に実妹インラック首相(当時)のタクシン派政権が軍事クーデターで倒されたことについて語り、その中で王室と深い関わりのある枢密院の複数の顧問官がクーデターを支持していたとコメントしたとされている。

この発言が不敬に該当するとされ、また、このインタビューの様子をネット上にアップしたことが国家の安全保障を脅かすコンピューター犯罪に該当するとして、元首相は2つの容疑で起訴されることになった。

検察は5月29日に元首相を呼び出して起訴理由を伝える予定だったが、タクシン元首相側が同日、元首相が新型コロナウイルスに感染しており、6月3日まで療養が必要との医師の診断書を提示したことから、起訴手続きの開始は6月18日に延期された。起訴が決まったその日に新型コロナ感染が発表されたことには胡散臭さが感じられるとの指摘もあるが、元首相の代理人であるウィヤット弁護士は、「憶測を呼ぶのは避けられない」としながらも偶然の一致にすぎないと説明した。

元首相の弁護団によれば、ネット上に投稿された、元首相がインタビューに応じている動画を証拠として警察は元首相を不敬容疑などで送検し、また、警察は専門家によるチェックで動画が本物であることを確認済みとしているものの、元首相を貶めるために動画が偽造された可能性は否定できていないという。

「検察の要求通り6月18日に元首相は本当に呼び出しに応じて起訴理由を聞くのか」との質問に対し、ウィヤット弁護士は、「それ(出頭)は元首相の義務」と返答した。なお、現行刑法では、不敬罪の最高刑は禁錮15年となっている。

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