8月19日からの不敬容疑裁判前にタクシン元首相がドバイへ出国許可申請 裁判所が却下
仮釈放中のタクシン元首相が7月27日、病気治療のために8月1日から16日まで中東ドバイに滞在するとの理由で出国許可を申請したが、刑事裁判所は31日、これを却下した。元首相は事実上の亡命生活中だった2015年に訪問先の韓国で地元新聞社とのインタビューの中で不敬に当たる発言をしたとして訴えられており、その裁判が8月19日に開始される。
元首相は、長年滞在したドバイで慢性的な肺疾患、呼吸器や心臓血管の病気、椎間板ヘルニアの治療を受けていたので担当医に診てもらう必要があるほか、個人的に人と会う用事があるのでドバイ行きを希望したという。
だが、裁判所は、元首相の疾患はいずれも一般的な病気でタイ国内でも治療を受けることが可能であり、また、人と会うというのは個人的なことで出国を許可する理由にはならないとした。
なお、元首相は公判が開始される19日までには帰国すると説明しているが、元首相は首相在任中の汚職などの容疑で裁判を受けていて保釈中の身だった2008年8月に裁判所の許可を得てオリンピック開催中の北京を訪れたものの、そのまま逃亡し15年もタイに帰国しなかったという前科がある。