タイ与党第1党と第2党の実質的トップが関係改善に向け直接対話か
タイ与党の第1党・タイ貢献党の実質的リーダーとされるタクシン元首相と第2党・タイ威信党に隠然たる影響力を持つとされるネウィン氏が3月2日にタクシン氏の自宅で会っていたことを威信党党首のアヌティン副首相兼内相が5日、明らかにした。
だが、内相は、「貢献党と威信党の間で意見の相違が目立っているので、関係修復のために2人が話し合った」との見方は否定した。「2月24日にバンコクのホテルで2党の関係修復に向けた話し合いが行われたが、意見の一致はみられなかった」とも報じられていたことから、2党の実力者であるタクシン、ネウィン両氏が直接話し合ったとの憶測も出ていた。
アヌティン内相によれば、タクシン氏の自宅では定期的に会合が開かれており、この会合に来るようアヌティン氏がネウィン氏を誘ったもので、会合では、近く行われる不信任案審議、政府の政策、カジノを含む複合娯楽施設建設案などについて意見が交わされたという。
なお、内相は、「タクシン氏の自宅での会合は非公式なもの。政権内に意見の相違があるのは普通のことであり、意見は話し合いによってまとめていく。貢献党と威信党が仲違いしている事実はない」と力説している。