100億バーツの損害賠償判決受けたインラック元首相を中核与党を擁護
最高行政裁判所が先ごろ、コメ政策の失敗で国が多額の損害を被ることになったとして国外逃亡中のインラック元首相に100億バーツの損害賠償を命じたことについて、タクシン派の中核与党・タイ貢献党の広報担当ダヌポン議員はこのほど、同党は裁判所の判断は尊重するものの、損害賠償を回避すべく法的に可能なあらゆる手段を講じて争ってゆく方針だと訴えた。
インラック氏は2011年8月8日から14年5月7日まで首相を務めたが、この間に政府が実施したコメ買い取りプログラムが財務省の計算で357億バーツという大きな損失につながることになった。
だが、ダヌポン議員によれば、同プログラムが失敗とされ、当時の首相など関係者に大きな損害賠償が求められていることについては反タクシン派による政治的な意図が背景にあると考えられ、インラック元首相には同情を禁じ得ないという。
インラック元首相はタクシン元首相の妹。タクシン氏の次女であるペートンタン首相(タイ貢献党党首)にとってインラック氏は叔母に当たる。