インラック元首相への賠償命令　不履行の場合は財務省による資産没収・競売可能

コメ政策の失敗でタイに巨額の損失をもたらしたとしてタイ最高行政裁判所がインラック元首相に100億バーツの賠償を命令。その後、インラック氏と内縁の夫アヌソン氏が賠償命令の取り消しを求めたが、行政裁判所は５月26日、「行政裁判所にはインラック氏に賠償を命ずるかどうかを決める権限はない」との声明を発表した。

この声明によれば、インラック氏への100億バーツの賠償命令であるが、財務省が同氏に357億バーツを賠償する責任があるとしていることに基づく行政命令という。そのため、この命令が履行されない場合、財務省は裁判手続きを経ずに資産を没収して競売にかけることが可能とのことだ。 ただ、行政命令が不当であると考える場合は行政裁判所に訴え出ることができるとしている。