1991年の軍事クーデター首謀者のスチンダー元陸軍司令官が死去
1991年2月に軍事クーデターを起こして、チャチャイ首相(当時)率いる政権を倒して全権を掌握したスチンダー陸軍司令官(当時)が6月10日午前1時57分、入院先のバンコクのプラモンクットプラオ病院で老衰のために死去した。91歳だった。
クーデター後実権を掌握したスチンダー氏は「政治には関与しない」と明言していたとされるが、指名という形で首相に就任し、これに市民が強く反発。バンコクなどで大規模なデモが展開された。これを鎮圧するために軍部がデモ隊に発砲し、300人以上の死者が出た。
この状況を沈めるため、プミポン国王(当時、現国王陛下の父)がスチンダー氏と市民側代表チャムロン氏を王宮に呼んで説諭。その結果、スチンダー氏が首相を辞任し、文民政権樹立に繋がることになった。