与党第1党と第2党 内務省所管を巡り亀裂拡大か 党首同士が水掛け論
与党第1党・タイ貢献党と第2党・タイ威信党の間に溝ができていると以前から報じられていたが、ここに来て内務省所管を巡って両党の関係がさらに悪化している。
貢献党が強力に推進するカジノを含む複合娯楽施設建設計画に威信党幹事長が否定的発言をするなど足並みの乱れが見られたが、最近では「近々、内閣が改造され威信党は閣外に追い出される」との見方もあり、威信党党首のアヌティン副首相兼内相からも「内相ポストは我が党のものであり、我が党は内務省を所管できなければ、政権を出て野党陣営に加わる用意がある」と発言するに至っている。
これに対し、ペートンタン首相(貢献党党首)は6月17日、「現政権樹立において前提条件はなかった」と明言。事前にどの党にどの省を所管させるかなどは決まっていなかった、すなわち内閣改造でそれぞれの党が所管する省が変更されても問題はないはずであり、アヌティン党首の考えは筋違いとの認識を示している。
ただ、アヌティン党首は17日、「現政権発足時の話し合いで私が内相を務めることが合意されていた」と述べ、威信党による内務省所管が合意事項のひとつであったと反発。さらに、現政権を構成している政党は互いによく知った間柄であったため合意書は作成しなかったとの内情も暴露した。