最大野党党首 ペートンタン首相に下院解散要求 不適切発言流出で国民の信頼欠如
ペートンタン首相がカンボジアのフン・セン上院議長(前首相)と交わした私的な通話の内容が明らかにされたことで、タイの主権やタイ国軍などに関するペートンタン首相の不適切発言に愛国心欠如などを指摘する厳しい批判が集中している問題を受け、タイ最大野党・人民党のナタポン党首は6月19日、ペートンタン首相に対し、責任をとって下院を解散するよう求めた。
ナタポン党首によれば、フン・セン氏との会話におけるペートンタン首相の不適切発言が明るみに出たことで現政権は国民の信頼を完全に失っており、選挙を通じて国民の意見に従って新政権を作り直す必要があるという。
また、下院を解散することで、ペートンタン首相の失言を利用して民主主義を破壊しようとする勢力の動きを押さえ込むことができるとのことだ。
なお、会話内容流出で首相が批判の集中砲火を浴びているのを受けて、これまで与党第2党だったタイ威信党は連立政権から離脱。アヌティン同党党首が副首相兼内相を辞任すべく辞表を提出したほか、同党所属の複数の閣僚と下院第2副議長も辞任することになった。(バンコク週報PDF版に詳細)