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タイ・カンボジア衝突激化 国連安保理に双方が書簡提出

カンボジアとの国境紛争が再燃・激化し、両国間で多数の犠牲者が発生している軍事衝突を受け、タイ外務省のマラティー副報道官は7月25日、タイ政府が「カンボジア側が先に攻撃を仕掛けてきた」と記した書簡を、国連安全保障理事会(UNSC)に正式提出したことを明らかにした。

副報道官によると、カンボジアも「タイによる主権侵害」を理由に、緊急会合の招集を要請する書簡をUNSCに提出しているという。すでに国連本部(ニューヨーク)では、本件に関する非公開会議が開かれたとも伝えられている。

一方、タイ・カンボジア国境情勢管理特別作戦センター(SOC-TCBSM)によると、7月24日から始まった今回の軍事衝突により、25日朝までにカンボジア側の攻撃でタイ人の民間人14人が死亡、31人が重軽傷を負ったと報告されている。

さらに、タイ保健省によれば、カンボジアからの砲撃により、国境付近にあるタイの少なくとも7つの病院が業務を完全停止。対象はウボンラチャタニ県、シサケート県、スリン県、ブリラム県内の施設で、他にも同地域の4病院で診療業務に支障が出ているという。

加えて、軍事衝突の影響で、タイ国内で働いていたカンボジア人労働者ら2000人以上が、25日にチャンタブリ県の国境通行所を通じて帰国したと伝えられている。

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