ペートンタン首相の解職請求　8月29日に憲法裁判決

現在停職中のペートンタン首相がカンボジアとの国境紛争に関し、同国のフン・セン上院議長（前首相）と行った私的通話の内容が流出。この通話で首相は、カンボジア国境を管轄するタイ陸軍第2管区司令官やタイの主権に配慮しないと受け取られかねない発言をしており、本人は外交上の駆け引きだと説明したが、上院議員グループは政治倫理違反として憲法裁判所に解職請求を提出した。憲法裁はこれを受理し、判断を示すまで首相を停職とした上で、29日に判断を示す方向で審理を開始した。

原告側議員らは、発言内容から首相がカンボジア国民・主権を優先していると批判。一方、中核与党・タイ貢献党は、国境紛争を含む重大問題の解決を優先すべきとして、憲法裁に6か月の判断延期を求めている。

なお、首相解職が決まれば、タイ貢献党は一昨年総選挙での同党首相候補第2位のチャイカセム氏を推す見通し。