タクシン元首相優遇に上院議員が強く反発 「タイの司法がねじ曲げられかねない」
禁錮1年を言い渡されたタクシン元首相が警察病院特別室に入院しながら服役していることに対し、歯に衣着せぬ発言で知られるソムチャイ上院議員は1月18日、法務省矯正局が「タクシン元首相は自宅で残りの刑期を全うすることが可能」と発表し仮釈放の可能性に言及したことを強く批判。「司法がねじ曲げられかねない」と警告した。
上院人権・市民的自由・消費者保護委員会の委員長を務める同議員によれば、刑務所を所管する矯正局は昨年12月、一定条件に合致する受刑者は刑務所外で服役できるなどとする新規則を発表したが、詳細が発表されておらず、「仮釈放は、刑期を6カ月以上あるいは刑期の少なくとも3分1を全うした受刑者に限る」とする矯正法の規定が適用されるか否かも不明とのことだ。
同議員は、「新規則のもとで元首相の早期釈放が可能になれば、司法への信頼が揺るぎかねない。司法制度をねじ曲げてはいけない」とも述べている。