政治対立解消は極めて困難か 過去にない王室改革要求
反政府勢力がデモを続け、これに対抗して王室擁護派が大規模デモを行うという現在の政治対立について、議会では関係者すべての代表からなる和解委員会を設置し解決策を見いだすとの提案が具体化されつつあるが、プラチャティーポック王立学院(KPI)のウティサン事務局長はこのほど、「政治的対立には非常に込み入った背景があり、これを解消することは和解委員会にとり非常に困難な任務である」との見解を示した。このコメントは、反政府勢力が首相辞任、憲法改正に加えて王室改革を要求していることによるものとみられる。
タイでは4年前に崩御したプミポン前国王が国民から絶大な支持を受けていたことから、過去に王室改革要求が出たことはなかったとされるが、現在の政治状況についてウティサン事務局長は、「いくつにも分かれたグループが対立して混沌とした状態になっており、これまでに起きたどの政治対立とも性格が異なる」としている。