飼われている猛犬に噛まれて死亡する事故がタイで相次ぐ 飼育方法に関心集まる
タイでは以前から、猛犬ピットブルなどに襲われて人が死傷する事故が起きているが、最近、犬に噛まれて死亡事故が相次いでおり、人に危害を与える可能性のある獰猛な犬をどのように飼育すべきかに関心が集まっている。
タイでは2005年にアメリカンピットブルテリア、ロットワイラー、ドーベルマン、フィラブラジレイロ(ブラジリアン・ガードドック)の4犬種の輸入が禁止され、違反した場合は罰金5000バーツおよび犬没収となっている。だが、すでに飼われている犬はそのまま飼い続けることが可能なため、現在もこれらの犬種を飼っている人は少なくないという。犬の放し飼いをして事故が起きた場合、飼い主に責任が及ぶことになるが、いまだに飼い犬を放し飼いにしているケースもある。
このほか、タイを含む多くの国では、狂犬病が数多く報告されており、タイで気軽に犬や猫に触れるのは避けるべきだ。米国ではコウモリに噛まれて狂犬病に感染するケースが比較的多いという。狂犬病は人が感染した場合、発症するとほぼ100%死亡する。だが、速やかにワクチンを接種すれば発症を防ぐことが可能。しかしながら、狂犬病ワクチンは間隔を置いて複数回接種する必要があり、非常に面倒。タイでは10数年前までは年間200人あまりが狂犬病で死亡しているが、今は死亡者が年間10~20人まで減少している。