東南アジアで暗躍する中国系特殊詐欺組織 カンボジアの拠点で外国人215人を救出
中国系犯罪組織が東南アジアで特殊詐欺を働いていることが国際問題となっているが、このほどタイの隣国カンボジアで特殊詐欺のコールセンターが摘発され、犯罪に荷担させられていたタイ人109人を含む外国人215人が警察によって救出された。
タイとカンボジアは協力して特殊詐欺対策を進めており、今回の摘発もその一環。今回はタイ警察の人身売買対策センター所長のタッチャイ警察大将とカンボジア警察の幹部が中心となり特殊詐欺集団摘発を協議した。
カンボジア警察はタイ東部サケオ県アランヤプラテート郡に近いカンボジア領内で中国系犯罪組織が特殊詐欺の拠点としていた3階建てビルに踏み込み、タイ人109人(うち女性54人)、パキスタン人50人、インド人48人、台湾人5人、インドネシア人3人を救出した。なお、このビルはカンボジア政府高官の所有との情報が流れている。
タイのチラユ政府報道官によれば、救出されたタイ人については、全員が被害者ではなく、犯罪組織の構成員も含まれている可能性があるため、慎重に調べる必要があるとのことだ。