タイ最南部で爆弾事件 3人死亡、13人負傷 政府が治安対策強化へ
イスラム過激派のテロで以前から治安が極度に悪化しているタイ最南部3県のうちナラティワート県とパタニ県の複数か所で最近、爆弾事件が発生し、3人が死亡し、13人が重軽傷を負った。これを受け政府は最南部における治安対策を強化する動きを見せている。
ペートンタン首相は、犠牲者の遺族に哀悼の意を示すとともに、住民の安全確保のために最南部に配備する治安要員を増強すると約束した。
治安当局によれば、ナラティワート県スンガイコロク郡で3月8日午後7時ごろ、黒色の服を着た武装集団を乗せたピックアップトラックが郡役所前にやって来て、警備担当者に発砲したり、爆発物を投げ込んだりして逃走。警備担当者1人が死亡し、11人が負傷した。このほか、スンガイコロク郡の複数か所で爆弾攻撃があったという。8日夜にはパタニ県サーイブリ郡でも攻撃があり、死傷者が出ている。
なお、首相の実父であるタクシン元首相が2月23日にナラティワート、パタニ、ヤラの最南部3県を訪れており、これが今回のテロ攻撃に繋がったとの指摘もあるという。