タイで不法就労の反体制派ロックバンド メンバー全員がイスラエルに国外退去
タイ南部プーケット県で先ごろ、ロシアの反体制派ロックバンド「Bi-2」が労働許可証を取得せずにコンサートを行ったとして不法就労容疑で逮捕された事件で、スラチェート警察庁副長官は2月1日、「メンバー全員がイスラエルに国外退去となり、1月31日夜11時ごろにタイから出国した」と報告した。
このバンドについては、「メンバー7人のうち1人だけ先にロシアではない国に国外退去になった」と31日に報じられていたが、同バンドによれば、このメンバーもイスラエルに向けタイを出国したという。
同バンドはロシアのプーチン大統領とロシア軍のウクライナ侵攻を批判していたことから人権活動家らが「ロシアに強制送還になれば、厳しく処罰されかねない」と懸念を表明していた。
副長官によれば、メンバーの何人かはロシアとイスラエルやオーストラリアの二重国籍者で、1990年代にはバンドがイスラエルを拠点に活動していたことから国外退去先にイスラエルが選ばれたとのことだ。