「新入生いじめ」で学生死亡 傷害致死容疑の上級生7人に退学処分
東北部ナコンラチャシマ県でラチャモンコン工科大学の男子新入生(19)が上級生から酒を大量に飲まされた上で暴力を振るわれ死亡した事件で、警察当局は3月15日、上級生7人を傷害致死容疑で取り調べていることを明らかにした。
タイの大学では以前から「新入生歓迎イベント」と称する「新入生いじめ」が行われており、過去の教訓をまったく活かせていないことで、社会問題となっている。ただ、今回のいじめは大学の新入生歓迎イベントとは無関係で、大学当局はまったく関知していなかったという。そのため傷害致死容疑の上級生7人は退学処分となった。
警察によれば、大学から少し離れた農地に数十人に及ぶ新入生が集められ、上級生から飲酒を強要され、気を失うまで殴られたという。新入生の1人が体調に異変を来したことから上級生は心肺蘇生法などを試みたが意識が戻らず、約20キロ離れた病院に搬送しようとしたが、その途中で死亡したという。上級生は病院に駆けつけた新入生の父親にひれ伏して謝罪したというが、父親は「絶対に許さない」として訴訟を起こすと明言している。