ドンムアン空港の動く歩道で片足切断事故 空港社が調査委設置
ドンムアン空港で女性客が動く歩道を使用中に何らかの理由で踏み面パネル下の駆動部分に巻き込まれ重傷を負い、脚を膝上から切断せざるを得ない事故が起きたがことを受けて、同空港を管理・運営するタイ空港社は原因究明のための調査委員会を設置した。調査報告は15日以内にまとまる見通し。
AOT首脳によれば、委員会は運輸省、タイ工学研究所(EIT)、エンジニア評議会、サイアム日立の代表、被害女性の家族などで構成。このほか、同委員会では、AOTが管理・運営している国内主要6空港を対象として、導入から20~25年以上経過した動く歩道の取り替えについても検討する。
一方、タイ工学研究所(EIT)機械工学委員会のブンポン顧問が6月30日、女性が所持していたスーツケースのキャスター(下部の車輪)に不具合があり、それが原因でパネルが動いて今回の事故につながった可能性があるとの見方を示すなど、被害者にも原因の一部があるとの意見も散見されるが、ネット上には「空港側の非を被害者に押し付けようとしている」「転倒したくらいで片足切断になるとはシステムやメンテナンスに問題があったとしか考えられない」との意見が多い。 なお、「動く歩道」「トラベーター」「ムービングサイドウォーク」などと呼ばれる水平型エスカレーターは今や世界中の空港や鉄道駅などに導入されているが、1893年に米国で開催された国際イベントの会場に設置されたものが世界初の実用化とされている。