バンコクで増える子ども連れの物乞い 野党議員が政府に人身売買組織関与などの調査要請
バンコク都内の人通りの多い場所や観光地などで見受けられる物乞いは、その多くが生活困窮者でなくプロの物貰いであることが知られているが、最大野党・人民党のブンティン議員(バンコク都選出)はこのほど、「バンコクのアソーク交差点やナナ交差点付近には子供連れの物乞いが多く、中には生後数カ月の乳幼児とみられる子供を連れてきている者もいる」と指摘し、政府に実態を調査するよう求めた。バンコク都庁や社会開発人権保護省の調査でもアソークやナナで物乞いが増えるているとの結果が出ているという。
同議員によれば、物乞いをさせられている子供たちの多くはカンボジア人で、また、子供連れの物乞いについては関係当局に通報しても通り一遍の対応しかしていないのが実情とのことだ。
なお、プロの物乞いは1日に2000~3000バーツ稼ぐと言われているが、収入の一部は背後に存在する人身売買などの組織に流れている。タイでは物乞いは違法で、有罪となれば、1カ月以下の禁錮刑か1万バーツ以下の罰金刑もしくは双方が科せられる。