富豪御曹司不起訴で疑惑の最高検察庁ナンバー2が辞表提出
2012年にバンコクで高級外車を暴走中に悪質な交通死亡事故を起こしたエナジードリンク「レッドブル」のオリジナルである「クラティンデン」をタイで開発したチャリアオ・ユーウィッタヤー氏の孫であるウォラユット氏について検察が訴追しないと決めたことに各方面から厳しい批判が浴びせられているが、同氏の不起訴を決めた最高検察庁ナンバー2のネート検事副総長(65)が辞表を提出したことが8月11日までに明らかになった。
関係筋によれば、不起訴の決定で最高検察庁を批判する声が強まっていることから、これ以上同庁のイメージに傷がつくことを回避すべくネート氏が身を引くことにしたものという。
今回の辞表提出には「やましいことがあったと認めたに等しい」との見方が強いが、ネート氏は辞表の中で「不起訴の決定は公明正大なものである」と主張している。
なお、ネート氏は9月30日に定年退官することになっているが、最高検察庁の委員会が承認すれば、任期の5年延長も可能だった。ただ、同氏の辞任を検事総長はまだ承認していないという。