ドンムアン空港の動く歩道に女性客が足を挟まれ切断
タイのドンムアン空港国内線ターミナル南回廊で6月29日午前8時40分ごろ、南部ナコンシタマラート県に向かう旅客機に搭乗予定の女性客(57)がゲート4とゲート5をつなぐ通路の動く歩道(水平型エスカレーター)を利用中、左足をはさまれ切断を余儀なくされる事故が起きた。このため、同空港を管理・運営するタイ空港社(AOT)は同日、空港内の動く歩道の一斉安全点検を指示した。
女性客は左足をひどく損傷したことから医療スタッフにより足を膝上から切断する緊急手術を受けた後、さらなる治療のためプミポン・アドゥンヤデート病院、その後、バムルンラート病院へと搬送された。被害者の家族によれば、切断された足の損傷がひどいため、再接着をした場合、感染症等で状態が悪化する可能性が高いとして、再接着は断念するよう助言されたという。
AOT社長によれば、負傷した女性客の治療費、賠償金についてはAOTがすべて負担。事故が起きた動く歩道は日立製で1996年から使用されている。3カ月に1度の定期チェックは6月21日に実施され、問題点は確認されていなかったというが、同空港ではこれまでもエスカレーターにサンダルや靴を挟まれる事故が複数回起きている。AOTはドンムアン空港内のすべての動く歩道について2025年までに取り替えなどによる改善を予定しているが、今回の事故発生を受けて来年度(今年10月~来年9月)に早められる可能性があるとのことだ。