タイ市場にあふれる中国製低価格商品 国内産業保護対策に前向きな政府を中銀が評価
中国製低価格製品がタイのマーケットに溢れ、多くのタイ企業が影響を受けていることから、タイ政府は対策を講ずる姿勢を鮮明にしているが、タイ中央銀行金融政策委員会(MPC)のピティ委員長はこのほど、「政府の姿勢を支持する」と評価した。
中国製低価格商品の流入によってタイでは物価上昇が抑制されて消費者が恩恵を受けているものの、タイの製造業に影響が及び、タイ製品の競争力も低下しているという。
同委員長は、「タイは中国との貿易で2001年以降ずっと赤字を記録している。中国から輸入された耐久財、消費財、機械類は概ね他国からの輸入品より値段が安い。このように中国製品の輸入が増えていることでタイの国内産業は多かれ少なかれ影響を受けている。世界中の国が中国製品の氾濫に直面し、多くの国が様々な対策を講じている。タイ中央銀行はこの問題に取り組むというタイ政府の姿勢を支持する」と述べている。