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【政治】タイ最南部で治安悪化が続く 上院議員が相次ぐテロに強い危機感

タイ最南部のヤラ、パタニ、ナラティワート3県および隣接するソンクラ県の一部で、テロ事件の発生が再び増加している。上院軍事・国家安全保障委員会の広報担当チャイヨン議員はこのほど、「過去数カ月で爆発事件や銃撃事件が相次ぎ、治安が再び悪化している」と強い危機感を示した。

最南部3県では20年以上にわたり、分離独立を掲げるイスラム系過激派による攻撃が続いており、これまでに7000人以上が死亡。タイ政府はこれまで、和平交渉や経済支援策を通じて治安改善を図ってきたが、根本的な解決には至っていない。

国家安全保障会議(NSC)は、最近の事件がマレーシア国境付近の過激派組織「BRN(National Revolutionary Front)」の再活動と関連している可能性を指摘。国防省は治安部隊の増派を決定し、警戒を強化している。地元経済にも影響が及んでおり、観光客数は前年同期比で約15%減少した。NSCは「地域住民の雇用創出と教育支援を通じた社会安定化が急務」としている。

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