【経済】中東情勢長期化で原油1バレル85〜120ドル超を想定 NESDCがタイ経済の3つのシナリオ提示
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国家経済社会開発評議会(NESDC)は閣議向け報告で、中東における軍事衝突の期間別に想定されるタイ経済への影響を以下の通り予測した。
まず、物流の要衝ホルムズ海峡の航行が回復し4月下旬までに収束する場合であるが、原油は平均1バレル85ドル前後、タイ国内インフレ率は1%上振れすると予測。
しかし、ホルムズ海峡の混乱が3カ月続いた場合は1バレル当たり95ドル〜105ドルのレンジとなり、タイのインフレ率1.9%へ上昇するとともに、成長停滞と物価上昇が重なるスタグフレーションの恐れが強まるとした。
さらに、最悪のケースである全面戦争へと発展した場合、原油は1バレル当たり120ドルを超え、インフレ率は政策目標レンジである1〜3%を外れる可能性が高まると予測した¥。
NESDCは、ディーゼル小売り価格が1バーツ上がるとGDPを0.02%押し下げるとする試算も報告。打撃を受けやすいのは農業、製造、運輸であるが、食料安全保障への関心の高まりからタイからの食料輸出が伸び景気下押しの一部を相殺できるとも指摘する。ただ、輸出拡大にあたってはタイ国内の供給市場を細かく管理し、品薄や値上がりを招かない運用が前提となるとした。
なお、暫定政権の下で基金向け追加借り入れや物品税引き下げに法的制約があるため、当面は燃料輸送車の24時間運行、ブルーフラッグの価格抑制策、BDFやE20など代替燃料の活用で社会的弱者と中小企業を支えることのなる。
