【政治】タイ威信党のアヌティン党首 第32代首相に再任される 原油高と米通商圧力で経済改革の正念場待ったなし
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総選挙で勝利したタイ威信党党首のアヌティン・チャンウィラクン氏が第32代首相に再任された。下院は3月19日、憲法159条に基づく首相指名投票を実施し、アヌティン氏が293票を得た。
これにより短期的な政治の安定は見込める一方、政権発足直後から難題が山積することにもなった。最大の火種は中東情勢に起因するエネルギー高だ。原油が1バレル100ドル超で推移する局面が続けば、家計負担増や企業コスト高をにより物価と景況感を同時に押し下げかねない。
通商面では米国の通商法301条に基づく手続きが重荷となる。最大の輸出先である米国は、タイは対米黒字拡大を問題視。米国通商代表部(USTR)は意見提出期限を2026年4月15日、公聴会を5月5日に設定しており、政権は短期間で官民の主張を整理し、影響を抑えるための交渉をスタートさせなければならない。
さらに中長期では、低成長が続く経済構造の立て直しが試される。発電の再エネ比率は約2割にとどまり、エネルギー転換と競争力強化を一体で進められるかが焦点となる。
