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【不動産】建設資材コストが急騰 消費者価格へ8.5%転嫁の見通し

中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が高止まりし、タイの建設資材業界が深刻なコスト圧迫に直面している。このなか、タイ工業連盟(FTI)傘下の建設資材クラスター議長は、製造コストの上昇が住宅市場全体に波及するリスクを警告した。

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エネルギーと輸送コストが二重で直撃

国家経済社会開発評議会(NESDC)の分析によれば、建設資材クラスター内の12業種を精査すると、影響の深刻度は各社の原材料調達の内訳によって相違が大きい。セメント・セラミック・ガラスなど国内調達比率の高い品目は比較的軽微な影響にとどまる一方、アルミニウムや鉄鋼のように輸入依存度の高い品目は、世界市場での原材料価格上昇と海上運賃の高騰が重なり、より大きな打撃を受けている。

さらに4月以降、建設会社やバイヤーが価格上昇前の先買い注文(フォワードオーダー)を前倒しで発注した結果、物流は逼迫し、同議長は「3月は輸送トラックが極端に不足し、取り合いが生じた。高い運賃を支払っても荷車を確保できず、出荷が計画通り進まなかった」と報告する。

業者の経営危機と8.5%の価格転嫁

コストについていえば、建設資材全体の製造原価は現時点で17%上昇している。ただし建築費用に占める資材費の割合は約50%であり、そのうち鉄鋼・セメント・コンクリートが半分を占めることから、最終的に消費者へ転嫁される価格上昇幅は8.5%程度に収まると試算されている。それでも、複数年にわたる景気低迷でスリム経営を続けてきた中小の製造業者にとっては打撃は深刻であり、建設資材クラスター議長は「コスト管理が追いつかず、受注を停止し始めた中小業者も出てきている」と危機感を示す。

また、SCB経済情報センター(EIC)は2026年のバンコク首都圏の新規住宅プロジェクト着工戸数が前年比5%減の約3万9000戸になると予測しており、中東紛争が長期化すれば10〜15%の落ち込みも想定されると指摘している。

FTIは今後の対策として、調達先の分散とモジュール工法の推進によるコスト低減を訴えるとともに、政府に対しグリーンビルディング基準の強化を求める。建物が国全体のエネルギー消費の30%を占める現状を変えることができれば、再生可能エネルギー目標の達成にも貢献できると提言した。

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