【商業】タイがロンジェビティ観光を国策に 先進医療とウェルネスで高付加価値客を誘致
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「長寿」ではなく「健康寿命の延伸」へ——タイの医療観光戦略が2026年、新たな段階に入った。タイ国政府観光庁(TAT)は「ヒーリング・イズ・ザ・ニュー・ラグジュアリー」をキャッチフレーズに掲げ、最先端医療・再生医療・ウェルネスを組み合わせた「ロンジェビティ・ツーリズム」を外貨獲得の柱とする方針だ。
タイの強みは、最先端の医療技術とリゾート型ホスピタリティ、そして長寿と関連づけられる食文化や生活様式を一体的に提供できる点にある。バンコクでは、AIやクラウドシステムを駆使した予測診断、幹細胞治療、高圧酸素療法などを提供するロンジェビティクリニックが相次いで開業している。
また、医師が主導するプライベートな「ロンジェビティハウス」も登場し、1日の健康診断から7日間の再生プログラムまで、訪問者のニーズに応じた選択肢を揃えている。
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タイの医療費は欧米の約40%
価格競争力も強みの一つだ。2026年時点で、バンコクで全身スキャンやゲノム解析を含む包括的な健康評価プログラムを受ける費用は、米国や欧州と比べて約60%安い。地域ごとに異なるプログラムも用意されており、チェンマイでは自律神経回復に特化したウェルネスリトリート、フアヒンやサムイ島では生体最適化施設を備えたリゾートが外国人富裕層を引きつけている。
タイ政府は長期滞在型の医療ビザを発給しており、医療・ヘルスケア分野に関与する日本企業にとってもビジネス機会の拡大が見込まれる。
