【法務】タイ政府、7000超の事業規制を大幅撤廃 外資誘致のため省令・行政規則を抜本見直し
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タイ政府は5月18日、省令・政令レベルの事業関連規制7000件超を大幅に撤廃・簡素化する方針を表明した。長年にわたり企業活動の重荷となってきた二次法令・行政規則の抜本的な見直しにより、グローバルなサプライチェーン再編を進める多国籍企業に対し、競争力の高い投資先としてタイに誘致することが狙いだ。
タイはこれまで膨大な数の法律・副次規制を抱え、外資企業が事業許可を取得するには複数の省庁間をたらい回しにされるケースが多く、業界団体から長年改善が求められてきた。タイ工業連盟(FTI)の調査では、許認可申請の際に賄賂要求に直面した企業の割合が6割を超えており、規制の複雑さと汚職が表裏一体の問題として企業の投資意欲を削いできた経緯がある。
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外資呼び込みのためには規制改革が急務
今回の改革はASEAN各国との投資誘致競争も意識している。2025年以降、米国の追加関税措置を背景に多国籍企業が生産拠点の移転・分散を加速させており、タイはベトナムやインドネシアに比べて外国直接投資(FDI)の吸引力で後れをとっている。 ただ、タイ投資委員会(BOI)が2026年第1四半期に受け付けた投資申請額は1兆バーツ超と前年比2.4倍に膨らんでおり、デジタル・電子産業を中心とした大型案件が増加傾向にある。タイ進出を検討中または拡張を計画中の日系企業にとっても、今回の規制緩和の行方は許認可手続きや事業環境コスト削減に直結するため、引き続き注視が必要だ。
