【車両】タイ工業連盟、2027年のEV優遇終了後のリスクに警鐘 政府に対策要請
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タイ工業連盟(FTI)は、政府の電気自動車(EV)優遇制度「EV3.5」が2027年に終了した後、中国製EVの輸入が急増し、タイ国内の自動車部品サプライチェーンが弱体化する恐れがあると警鐘を鳴らした。FTI自動車部会の新会長に就任したスワット氏は、制度終了後も産業を維持するための追加策を政府が用意する必要があると述べた。
EV3.5は2024~2027年の制度で、タイ国内にEV組立工場を新設・拡張する自動車メーカーに対し、減税や補助金を提供する仕組みである。この制度のもとで、輸入車1台につき国内生産2~3台という比率が事実上の条件となっており、これが中国メーカーなどに国内生産を促す力になっていた。
しかし、ASEAN・中国自由貿易協定により、完成車としての中国製EVをタイへ無関税で輸入できる経路が存在する。優遇制度がなくなれば、タイで生産するコストは中国での生産より30~40%高いとされ、メーカーが国内生産から完成車輸入へ切り替える動機が一気に強まりかねない。
タイの自動車生産は2013年の245万台をピークに減少傾向にあり、自動車部会は2026年の生産台数を150万台と見込んでいる。EV関連の組立工場には外資の大規模投資が続いてきたが、優遇措置がなければ稼働率の低下も避けられないとみられる。FTIは、老朽車の買い替えを促す「下取り制度」の導入も提案しているが、財務省関係者によると、対象車両の年式判定や中古車価値の算定、廃車処理の方法などをめぐり調整が難航しており、実現は見通せないという。
タイでEV関連の生産・部品供給に投資してきた日系企業にとって、2027年以降の制度設計は工場の稼働計画や追加投資の判断に直結する重要な論点であり、今後の政府方針を注視する必要がある。
