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【物流】タイ・ランドブリッジ計画、8月に首相へ最終報告 実施可否は未定のまま

タイ政府のランドブリッジ構想(タイ湾とアンダマン海を結ぶ大型物流インフラ計画)の検討が大詰めを迎えている。エカニット副首相兼財務相は6月26日、同計画を担当する特別委員会の第2回会合を主宰。会合では実現可能性、費用対効果、環境・社会影響の3部会それぞれの進捗を確認した。タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)のダヌチャ長官は「政府の立場は変わっておらず、計画の推進可否はまだ決定していない」と述べ、8月中に首相へ最終調査報告書を提出する方針を改めて示した。

採算性と輸送量の精査が焦点

ランドブリッジは、アンダマン海側のラノーン県と、タイ湾側のチュムポーン県に深海港を整備し、両港を道路・鉄道で結ぶ構想だ。総事業費は約1兆バーツと試算されており、マラッカ海峡を経由する現在の航路の代替ルートとして、コンテナ輸送の時間短縮と物流コスト削減が期待される。しかし、実際にどれだけの海運会社が利用するかが最大の不確定要因であり、採算ラインに達するかどうかが依然として論点となっている。委員会は、貨物の積み替えに要する時間・費用の推計について、現行データへの更新が必要と判断した。次回の部会は7月3日を予定しており、世界有数の積み替え港であるシンガポール港のデータを比較事例とする方針だ。環境部会も7月初旬に現地視察を実施し、地域住民から直接意見を収集する予定。ラノーン県での港湾拡張工事は海底生態系への影響が懸念されており、地元からの反対意見も根強い。日系企業にとって、ランドブリッジはマラッカ海峡依存を軽減する代替ルートとして潜在的な意義を持つ。タイを拠点とする製造業の物流戦略への影響が予想されるだけに、8月の首相への最終報告と、その後の政府判断を注視する必要がある。

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