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【経済】タイバーツ相場、貿易赤字縮小と物価鈍化を背景に下期反発と地場銀行が予測

タイの通貨バーツについて、貿易赤字の縮小と物価上昇圧力の緩和を背景に、今年7〜9月期に対米ドルで底堅さを取り戻すとの見方が示された。サイアム・コマーシャル銀行傘下の金融市場部門、SCBフィナンシャル・マーケッツ(SCB FM)が3日、分析を公表した。

同社のワチラワット上級ストラテジストは、直近のバーツ安傾向はあくまで一時的な要因によるものであり、経済の実態が悪化しているわけではないと説明する。バーツは最近、1ドル=33バーツを割り込み、一時33.5バーツ台に近づく場面もあった。

ワチラワット氏は「バーツは他の新興国通貨ほど大きくは下落しておらず、比較的安定を保っている」と指摘。地域通貨全体が米ドル高の影響を受けるなか、バーツの下落幅は限定的という見立てだ。

タイ中央銀行(BOT)も、2026年の経常収支についてはおおむね均衡か小幅な赤字にとどまるとの見方を示している。原油輸入の増加という下押し要因がある一方、海外からの直接投資(FDI)の流入が下支えする構図だ。また、タイ投資奨励委員会(BOI)は今年第1四半期、投資申請額が前年比2.4倍の1兆バーツ超に達したと発表。人工知能(AI)需要の拡大を追い風に、データセンターやクラウドサービス関連の投資額が全体の8割超を占める。

日系企業にとって、バーツ相場の変動は輸出入価格や現地収益の円換算額に直結する要素だ。当面は1ドル=33〜34バーツ台での推移が想定されるが、下期にかけて緩やかな増価方向に転じる可能性がある。特に部品を輸入し製品を輸出する製造業は、原材料コストと販売価格の両方が為替に左右されやすい。為替リスクを抱える企業は、決済通貨の分散やヘッジ手段の見直しなど、複数のシナリオに備えた対応を検討しておく必要がありそうだ。

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