【自動車】タイ消費者保護委、EVの表示義務化と罰則を盛り込んだ購入者保護ガイド公開
広告

タイ消費者保護委員会(OCPB)は、電気自動車(EV)購入者を保護するためのデジタルガイド「自動車・EVラベルEブック」を公開した。担当閣僚のスパマート首相府相が発表したもので、新車・中古車市場双方の透明性を高める狙いがある。
背景には、EV普及の急速な進展に伴う消費者からの苦情の急増がある。OCPBとタイ消費者評議会には、これまでに1300件を超える相談が寄せられたという。不具合の隠蔽や販売店の突然の閉鎖、下取り価格の乱高下が主な内容で、購入者の判断材料の不足が課題として浮かび上がっていた。
ガイドは3つの柱で構成される。第一に、各社のEVの仕様や性能を一括比較できる「新EVハブ」。第二に、電池仕様や保証条件、価格、WLTPやNEDCなど国際基準に基づく航続距離の開示を義務づける新車表示基準。第三に、中古車の来歴確認の枠組みで、不正防止と表示義務の順守を促す。
スパマート大臣は「政府は関係機関が連携し、消費者問題に最初から最後まで対応する体制を整えている」と強調。消費者保護法の下では、自動車は表示規制対象品目に指定されており、販売店やメーカーが必要な表示を怠った場合、6カ月以下の禁錮または10万バーツ以下の罰金、あるいはその両方が科される。
タイは中国系メーカーの流入でEVの価格競争が激化しており、品質や価格の不透明さを懸念する声が根強い。中古車市場でも電池劣化や走行距離の実態が分かりにくいとの不満が多い。
ガイドはOCPBの公式サイトから無料で入手でき、相談専用のホットラインも設けられている。今回の公開は消費者の安心感を高めると同時に、正規表示を徹底する事業者との差別化にもつながりそうだ。
