【商業】米ブルーボトルコーヒーがタイに初進出 バンコクで2店舗を相次いで開業

米カリフォルニア発のスペシャルティコーヒーチェーン「ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)」がタイ市場に初進出した。8月21日にドゥシット・セントラルパーク内に1号店、続けて同月24日にエンポリアム系商業施設エムクオーティエで旗艦店を開業。3日差で2店舗を立ち上げる異例のスピード展開となった。タイは同社にとって、米国、日本、韓国、香港、中国、シンガポールに続く7カ国目の進出先となる。
1号店はルンピニ公園に近いドゥシット・セントラルパーク1階に構え、面積は130平方メートル超。営業時間は午前10時から午後10時で、オフィス街や住宅、ホテルが集まるエリアであることから、日常使いのコーヒー体験を想定した開放的な店舗設計とした。一方、エムクオーティエの旗艦店は200平方メートル超で、ハンドドリップや季節限定メニューをそろえ、タイでの本格展開を象徴する店舗と位置づけている。タイでの展開はシンガポール進出でも提携したヴァリラム社と組んで進めた。
スペシャルティコーヒーとは、栽培から一杯のカップに至るまでの全工程で徹底した品質管理がおこなわれ、生産地や生産処理の履歴(トレーサビリティ)が明確に分かる最高級コーヒーのこと。タイ・スペシャルティコーヒー協会の2025年推計によると、タイのスペシャルティコーヒー市場規模は約300億バーツで、コーヒー市場全体の650億バーツの46%を占める。バンコクではフィットネス志向の高まりとともに、朝の運動後にカフェへ立ち寄る習慣も広がっており、ブルーボトルはこうした生活様式の変化を商機とみているようだ。今回の進出は、同社が2026年3月にネスレから中国系投資会社セントリアム・キャピタルに売却されて以降、初の大型展開でもある。
各店舗のデザインは、日本では旧倉庫街、韓国ではクリエイティブな街並みなど、進出先の地域性を反映する同社の方針を踏襲している。人口減少が進む先進国市場に対し、東南アジアの成長市場を取り込みたい思惑もうかがえる。なお、日本では2015年に東京・清澄白河に海外1号店として開業している。
