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タイ政府、ビザ免除30日間の対象国を官報掲載 60日間免除制度は廃止

タイ内務省は2026年8月31日、観光目的で入国する外国人に対してビザの取得を免除し30日間の滞在を認める国と地域のリストを更新する新たな告示を、官報(ラーチャキッチャー)に掲載した。ラーチャキッチャーとは、タイ政府が法令や公式決定を国民に知らせるための機関紙であり、ここに掲載された内容は正式な法的効力を持つ。今回の告示で対象となったのは日本を含む60カ国で、これまで一部の国に適用されていた60日間の免除制度は原則廃止され、30日以内の滞在に一本化される形となった。新たな告示は官報掲載日から15日の猶予期間を置いて施行されるため、実際の運用開始は9月中旬になる見通しだ。

今回の告示で新たに免除対象と定められたのは、日本、シンガポール、マレーシア、インドネシアといったアジアの近隣国のほか、米国、英国、EU主要国、オーストラリア、カナダ、サウジアラビアなど計60カ国。日本人は観光、就労に該当しない短期出張や視察であれば、これまで通りビザなしでタイに入国できる。

今回の措置の背景には、2026年5月にタイ政府が決めた大規模なビザ制度の見直しがある。政府は同年7月にも改めてこの方針を閣議決定し、2024年から導入していた93カ国・地域向けの60日間ビザ免除制度を全廃する方針を固めていた。この60日免除制度はもともと、コロナ禍後の観光需要を呼び込む狙いで導入されたものだったが、滞在期間が長いために、就労や事業活動といった本来の目的以外での悪用や、治安上のすき間を生む要因になっているとの指摘が政府内で強まっていた。

陸路でのノービザ入国は年2回まで

新制度でもう一つ押さえておきたいのが、陸路の国境検問所を通じて入国する場合の回数制限だ。告示によると、対象となる60カ国の国籍者が陸路でタイに入国できるのは、暦年で2回までに制限される。ただし、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、シンガポールの国籍者、および今後タイ政府が個別に指定する国の国籍者(今回の官報には明示されていない)については、この回数制限の対象外となる。陸路での往来が多い国境地域でビジネスを展開する企業にとっては、頻繁に出入りを繰り返す駐在員や取引先の入国計画に影響する可能性が出てきそうだ。

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