【製造】AI投資がタイ経済のけん引役に 電子製品輸出、上期46%増の「これまでにない規模」
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人工知能(AI)関連の世界的な投資拡大が、タイ経済の新たなけん引役として存在感を強めている。専門家によると、AIやデータセンター向けの部品需要が急拡大したことで、タイの電子製品輸出は歴史的な成長局面に入った。輸出額は2022年の1兆5600億バーツから2025年には2兆3900億バーツへと拡大し、2026年上半期だけで前年同期比46パーセント増の1兆6300億バーツに達した。主要な電子部品メーカーの受注残は3年から5年先まで積み上がっており、業界関係者はこの成長サイクルを「これまでにない規模」と表現している。
輸出をけん引しているのは、半導体や集積回路、ハードディスクドライブなど、データセンターの稼働に欠かせない部品群だ。世界市場でサプライチェーンの分散化が進み、中国一極集中を避けたい海外企業の発注が、タイの製造拠点に流れ込んでいる。米国向けを中心に輸出は伸び続けており、政府系機関はタイの輸出総額が2026年通年で過去最高水準に達するとの見通しを示す。半導体や電子部品の受注拡大は、関連するタイ国内の部品サプライヤーや物流事業者にも波及効果をもたらしつつある。
それでも楽観論一辺倒とはいえない。急拡大する生産能力が需要縮小局面で過剰設備となるリスクや、電力コストの上昇、そして先端技術の多くを海外からの輸入に依存し続ける構造的な弱さを指摘する声は根強い。タイが電子製品の組み立て拠点にとどまらず、より付加価値の高い設計・開発機能を国内に取り込めるかどうかが、今後の成長を持続させる鍵になる。
