タイ入国ビザ免除 外国人観光客急増につながらず
タイ政府はこれから始まる観光シーズンにタイを訪れる外国人観光客を増やそうと中国人らを対象にタイ入国ビザを免除する措置を打ち出しているが、業界筋によれば、様々なマイナス要因が混在しており、訪タイ外国人の大幅な増加にはつながっていないという。
東部チョンブリ県のチョンブリ観光評議会のタネート元会長は、「9月25日から中国人観光客はビザが免除されているが、中国経済の減速やタイを安全な国とみていない者が少なくないことから、訪タイ観光客はあまり増えていない」と指摘する。
このほか、元会長によれば、中国とタイを結ぶ航空旅客便がまだ完全に復活しておらず、富裕層の中国人は観光先に欧州を選ぶ傾向があるため、タイを訪れる中国人観光客の増加にさほどつながっていないという。
タイ国政府観光庁(TAT)によれば、今年に入ってからの訪タイ外国人観光客数は11月7日時点で中国人が約284万人、台湾人が59万5899人、インド人が約131万人などとなっている。