最低賃金のタイ全国一律400バーツへの引き上げでGDP成長率が落ち込みインフレ高進
タイ商工会議所大学(UTCC)によれば、1日当たりの法定最低賃金がタイ全国一律で400バーツに引き上げられた場合、GDP成長率は2.6%以下に下がり、インフレ率が3%程度に高進。国民の購買力が低迷する恐れがあるという。
これは、UTCCが4月22~26日にかけて403の事業所(事業内容の内訳は、製造業36.9%、商取引33%、サービス業30.1%)を対象に実施した調査の結果に基づいたもの。それによれば、雇用側が適切と考える最低賃金は370バーツ前後。最低賃金の全国一律400バーツへの引き上げについては、事業所の約70%が「非常に気がかり」、約30%が「さほど気にしていない」と回答している。
最低賃金はすでに4月13日から一部で400バーツに引き上げられているが、政府は全国一律400バーツに引き上げようとしており、5月14日に開かれる最低賃金3者委員会の会合で承認され次第、賃上げを実行する方針とのことだ。