タイ労相 国民への新年の贈り物で最低賃金400バーツに引き上げ約束 経済界は苦言
ピパット労相はこのほど、「タイ国民への新年の贈り物として1日当たり最低賃金を全国一律400バーツに引き上げる」と約束した。
労相は過去に「新年度の始まる今年10月1日に400バーツに引き上げる」と明言していたが、最低賃金3者委員会の承認が得られず、実現できなかった。最低賃金は現在、それぞれの経済状況に合わせて都県別に330~370バーツで設定されている。 中核与党・タイ貢献党は最低賃金をまず全国一律400バーツに引き上げ、2027年までに一律600バーツに引き上げるとの方針を打ち出している。国民の支持拡大を図ろうとするものだが、経済界からは、企業の収益減少や商品価格の引き上げに伴うタイ製品の競争力低下などを懸念して最低賃金引き上げに否定的な意見が出ている。