【IT】タイEC出店者、プラットフォーム手数料の連続値上げに強く反発
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タイのオンライン出店者が、主要Eコマース(EC)プラットフォームによる手数料の度重なる引き上げに対して強く反発している。タイEC協会のクルティラット会長は「プラットフォームが販売手数料を頻繁に変更することで、出店者の経営が圧迫されている」と訴え、同協会が収集した200社以上の苦情を5月14日に国会議員や関係規制当局に提出することを明らかにした。
苦情の内容は手数料の引き上げにとどまらない。商品返品の対応負担や中国製品の流入による価格競争の激化も上位の不満事項として挙げられている。また、タイ電子取引開発機構(Etda)によると、2025年10月から2026年2月の間に消費者や事業者から寄せられた手数料関連の苦情は116件と増加傾向にある。
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手数料体系が多層化、SMEの経営を直撃
価格調査会社のプリセザ・インサイツは「2026年の手数料改定はタイのECが本格的な『テイクレートの利益競争』に突入したことを示している」と分析。TikTokショップが最大6.96%の「成長手数料」を義務化する一方、ShopeeやLazadaは販促プログラムへの参加が任意であるなど、各社の戦略に差が出ている。手数料・クーポン・物流費などを合計すると売上の22〜30%がコストとして消えるケースもあり、利益率の薄い小規模セラーへの打撃は大きい。
タイECの市場規模は2024年時点で約1兆1000億バーツに達し、2027年には約1兆6000億バーツへの成長が見込まれている。日系企業がタイ市場でEC販売を展開する際には、プラットフォームごとの異なるコスト構造と規制リスクの把握が一層重要になっている。
