【車両】中国製EVに32%関税を要求 タイ自動車業界が政府に緊急提言
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タイの自動車・自動車部品関連10団体は5月14日、中国製バッテリー式電気自動車(BEV)に対して32%の輸入関税を課すよう政府に求める提言書を提出した。EV3.5インセンティブスキームが終了する2027年以降、国内市場が安価な中国製BEVに席巻されるとの強い危機感が背景にある。
EV3.5スキームは2024年から2027年にかけて実施される補助金制度で、税優遇と引き換えにタイ国内でのBEV組み立て工場への投資を自動車メーカーに義務付けている。同スキームでは購入補助金(最大10万バーツ)、物品税・輸入関税の減税に加え、輸入EV台数に対し国内で1.5倍の生産を義務付けることで、タイのEVハブ化を強力に後押しする。
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スキーム終了後の懸念
一方、業界関係者は、輸入EV台数に対するスキームの最低要件を満たした段階で、中国メーカーが国内生産を大幅に縮小または停止する可能性があると警戒。タイEV協会(EVAT)の匿名幹部は「そうした動きが起きれば、タイのBEV製造業はもとより、部品・サプライヤー各社にとっても深刻な打撃となる」と指摘する。現在、タイEV業界のサプライヤーは約1700社を数える。 中国メーカーはASEAN-中国自由貿易協定(ACFTA)のもと、BEV輸入に関税ゼロの優遇を享受しており、国内生産者との間には明確な競争上の不均衡が生じている。日系自動車メーカーおよびサプライヤーにとっても、今後のタイ市場における事業戦略の見直しを迫られる可能性がある。
