【製造】タイ製造業で工場閉鎖が開業を10四半期ぶりに逆転、中小は瀬戸際
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タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)の集計によると、2026年第1四半期(1月~3月)にタイ国内で閉鎖した工場は156カ所で、同期間の新規開業139カ所を上回った。閉鎖数が開業数を超えるのは10四半期(約2年半)ぶりで、新規投資への信頼感が低下していることを如実に示す。
閉鎖件数は前年同期比11.4%増となる一方で、新規開業は前年比63.9%の急減。中東情勢に伴うエネルギーコストの上昇、安価な輸入品の流入、13四半期連続でマイナスが続く中小企業(SME)向け融資残高など、複合的な逆風が重なっている。
目次
中小が打撃を受け大企業のみが雇用創出
大企業・中堅企業は106件の既存工場拡張を実施し、投資額は1525億バーツと前年の85億バーツから急増した。一方で新規雇用の99.3%が大企業・中堅企業に集中しており、中小企業段階には経済成長の恩恵が届いていない実態が浮かび上がる。
タイ中小企業連盟は、事業を正式に廃業した企業だけでなく、コスト管理が限界を超えて操業を一時停止している企業も相当数あると指摘する。樹脂加工・食品・機械・電気・電子部品などの分野では開業・拡張も続いているが、競争環境の厳しさは増す一方だ。日系製造企業にとっては、タイのSMEサプライヤーの経営安定度に関するモニタリングが急務となっている。
