【IT】タイの「AIパスポート」計画 運用予算16億バーツの透明性に疑問符
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タイのデジタル経済社会省(DES)が主導する「TH-AIパスポート」事業に対し、最大野党・人民党が調達プロセスの不透明さを指摘し、会計検査院や国家汚職防止委員会(NACC)による検査を求めている。同事業は16億2100万バーツの予算を投じ、15歳以上の国民500万人に1年間、複数のAIツールへの無料アクセスを提供するという大規模な施策だ。
人民党の下院議員ポウット氏は、入札仕様書の策定企業と落札企業の関係や、条件が特定事業者向けにあらかじめ設計されていた可能性を指摘する。これに対し、DESは電子入札(e-bidding)システムを経た合法的な手続きと強調。チャイチャノック大臣が続行を宣言した。
事業では12のAIプラットフォームと24〜25のモデルへのアクセスを1ユーザーあたり月額27バーツで提供する予定で、個人契約なら月700バーツ相当のサービスを超格安価格で利用できることになる。
タイのAI普及率は現状10.7%と近隣国に比べて低く、普及拡大策そのものへの批判はほぼない。ただし財源としてDE基金(デジタル経済社会発展基金)を活用するため、国会審議を経ない点が透明性の懸念を生んでいる。タイにおけるデジタル環境の変化は日系企業のDX推進や人材育成コストにも影響する。
