【エネルギー】タイ政府、大口家庭向けの新電気料金導入を延期 強い反発受け制度見直し
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タイ政府は、電力使用量が多い家庭向けに高い料金を課す新たな電気料金体系の導入を見送った。エカナット・エネルギー相が、料金の算定方法そのものを見直す必要があると延期の理由を説明した。
新料金は、タイ・エネルギー規制委員会(ERC)が5月に提案。7月からの実施が予定されていた。新料金は、使用量に応じて単価が上がる累進制で、月間使用量が1から200ユニットの小口家庭は1ユニットあたり2.34から3バーツ、201ユニット以上の大口家庭は4.96から5.45バーツが適用される計画だった。
しかし、エカナット氏は「新料金は適切ではない」と述べ、前週実施された公聴会でさまざまな層から否定的な反応が相次いだことを理由に挙げた。公聴会はERC事務局が5月下旬から6月5日にかけて実施したもので、政府は使用量400ユニット以上の家庭についても、当面は現行料金を維持する方針で、累進制の引き上げ自体を見送る考えを示している。
あわせてエネルギー省は、家庭用太陽光発電の普及策も進めている。余剰電力を1ユニット2.20バーツで買い取る制度の対象を500メガワット分まで広げるほか、設置支援の融資なども検討中だ。ただ、今回の見直しは家庭向け料金体系を対象としたもので、工業団地など事業者向けの電力料金は別枠の制度で算定されている点には注意が必要。
タイの電気料金をめぐっては、中東情勢に伴う燃料価格上昇で2026年5月から8月分の単価が3.95バーツに引き上げられた経緯がある。アカナット大臣は従来の3.88バーツ水準を維持したい考えで、電力会社の投資計画見直しを通じて財源を確保する方針だ。
