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【経済】タイの平均世帯所得が6年ぶりに減少 低所得層は財政支援への依存が鮮明に

タイの平均世帯所得が2025年に6年ぶりの減少に転じたことが、サイアム・コマーシャル・バンク(SCB)系シンクタンクの調査で明らかになった。タイ国家統計局が実施した2025年世帯社会経済調査をもとに、SCBエコノミック・インテリジェンス・センター(EIC)が分析した。

調査によると、2025年の月間平均世帯所得は2万8308バーツとなり、前回調査(2023年)の2万9030バーツから2.5%減少した。減少の主な原因は労働所得が4.8%減少したことで、緩やかな景気回復のもとで所得が高所得世帯に偏在している実態が改めて浮き彫りになった。調査対象は全国5万7600世帯。

低所得世帯ほど政府などからの財政支援への依存度が高まっている点も注目される。財政支援による所得は2023年比で19.4%増加。月収1万5000バーツ以下の低所得世帯のうち60%が何らかの財政支援に頼っているという。あわせて低所得世帯の負債額も1.9%増加し、負債を抱える世帯の半数以上が支出を賄うだけの収入を確保できていないと回答した。

月収5万バーツ未満の中間所得層についても、生活費上昇と返済負担の両面から財政的な圧迫が強まっているとEICは指摘。所得減少を受け、世帯あたりの平均支出は5.4%減少した。

雇用統計では2025年末時点の失業率は0.81%と11年ぶりの低水準にとどまるが、内実は楽観できない。製造業の雇用は4年ぶりに減少し、15から24歳の若年層雇用も2年連続で前年割れとなった。労働者の52%超がインフォーマル部門で働いているとされ、雇用の安定性には課題が残る。日系企業にとっても、タイ国内の消費購買力の鈍化や雇用構造の変化は、内需依存型ビジネスの戦略や採用計画を見直す材料になりそうだ。

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