【経済】タイ政府、12年以内の高所得国入りと競争力世界20位以内を宣言
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タイ政府は6月23日、アヌティン首相が主催する官民諮問委員会(JPPCC)の初会合を首相府で開催し、12年以内の高所得国移行と2030年の世界競争力ランキング20位以内入りを中期目標として正式に掲げた。
「中所得国の罠」(一定水準の経済発展後に成長が止まる現象)の突破に向け、政府と民間が連携して短期・中期・長期の経済戦略を策定した。エクニティ財務相(副首相兼務)はこの枠組みを「守備・中盤・攻撃」のサッカーチームに例える。守備は財政規律と経済安定で投資家の信頼を守り、中盤は電力供給、クリーンエネルギー、デジタル・AI基盤、人材育成などのインフラ整備が担う。攻撃は高付加価値農業・食品、次世代自動車、AI連動スマート電子部品、医薬品・医療、ウェルネス観光、貿易・物流、クリエイティブ経済の7分野で得点を狙う構図だ。
さらに政府は成長をけん引する4つの柱を特定。第1はタイランド・ファストパス制度による先端産業誘致と、タイを地域金融ハブ・グリーン経済の中心に据えること。第2は観光・医療・食品加工・クリエイティブ経済の強化とFTA(自由貿易協定)交渉加速。第3は論理的思考力や問題解決能力を育むSTEM教育の拡充、研究開発、スタートアップ支援、AIリスキリング。第4は行政の電子化と汚職対策の強化だ。
タイの現在の潜在成長率は推定2.7%にとどまっており、現時点で国際競争力でもASEANの近隣諸国に出遅れる場面が目立つ。今回の官民連携枠組みは、中長期の政策の方向性を示す重要な指針となる。
